タイで暮らしていると、街中のゴールドショップ、いわゆる金行の店頭に、その日の金価格が大きく表示されているのをよく見かけます。
日本語で「タイ 金価格」「タイ ゴールド 1バーツ」などと検索しても、出てくるのは投資用の金価格やXAU/USDのチャートが多く、実際にタイの金行で売られているネックレスや指輪の価格が分かりにくいことがあります。
この記事では、タイの金行でよく見る「1バーツ」「1サルーン」という単位、金製品価格として見るべき ทองรูปพรรณ 96.5% の意味、そして現在の金価格の目安をまとめます。
タイの金「1バーツ」は通貨ではなく重さの単位
タイで金の話をするときに出てくる「1バーツ」は、通貨の1バーツではなく、金の重さの単位です。
タイの金は「บาททองคำ(バーツ・トーンカム)」という単位で呼ばれることがあり、金行では「1バーツ」「2バーツ」「1サルーン」などの言い方をよく見かけます。
一般的に、1バーツ金は金地金で約15.244g、ジュエリーでは約15.16gと説明されることが多いです。1サルーンは1バーツの4分の1で、約3.8g前後の小さな単位です。
1サルーンは1バーツの4分の1
タイの金製品では、1バーツより小さい単位として「สลึง(サルーン)」がよく使われます。
1バーツ金は4サルーンなので、1サルーンは1バーツの4分の1です。
たとえば、1バーツ重の金製品価格が64,000バーツなら、1サルーンの金価格部分は単純計算で約16,000バーツになります。
ただし、実際にお店でネックレスや指輪を買う場合は、ここに加工賃が加わることがあります。
金行で見るべき価格は「ทองรูปพรรณ 96.5% ขายออก」
タイの金価格を見るときに少し分かりにくいのが、金地金と金製品で価格表示が分かれていることです。
投資用の金地金を見るなら ทองคำแท่ง、ネックレスや指輪などの金製品を見るなら ทองรูปพรรณ を確認します。
金行で金ネックレスや指輪を買うときの目安として見るなら、基本的には ทองรูปพรรณ 96.5% ขายออก です。
ขายออก は、お店が販売する価格です。反対に รับซื้อ は、お店が買い取る価格です。
金行価格を見るときの基本
- 金製品の販売価格を見るなら
ทองรูปพรรณ 96.5% ขายออก - 1バーツは金の重さの単位で、ジュエリーでは約15.16g
- 1サルーンは1バーツの4分の1
- 店頭ではデザインごとの加工賃が加わることがある
タイでは金はアクセサリーでもあり貯金でもある
日本だと、金のネックレスやブレスレットは「アクセサリー」や「ジュエリー」という印象が強いかもしれません。
でもタイでは、金はもう少し生活に近い存在です。もちろん人によりますが、金を貯金や軽い投資のような感覚で持つ人もいます。
余裕があるときに金のネックレスやブレスレットを買っておき、現金が必要になったときに金行で売る。あるいは、質屋のような感覚で金を使う。そんな使われ方もあります。
タイの金行では販売だけでなく買取も一般的に行われているため、金は「身につけられる資産」のような感覚で扱われることがあります。
街中に金行が多く、店頭にその日の金価格が大きく表示されているのも、タイで暮らしているとわりと自然な光景です。
ここ数年でタイの金価格はかなり上がりました
タイの金価格は、ここ数年でかなり大きく上がりました。
以前は1バーツ重の金製品が数万バーツ台前半で見られた時期もありましたが、現在では6万バーツ台に入る日もあり、1サルーンでも1万バーツ台半ばを超える水準になっています。
タイで金を貯金代わりに持っていた人にとっては、結果的に大きな値上がりになった一方で、これから新しく金ネックレスを買おうとする人にとっては、以前よりかなり買いにくい価格になったとも言えます。
ここ数年で大きく値上がりしたタイの金価格
1990〜2026年の1バーツ金価格目安
国際金価格とTHB/USD為替から、タイの1バーツ金相当へ換算した年次データです。
上の長期グラフは、国際金価格とTHB/USD為替から換算した、タイバーツ建ての1バーツ金価格の目安です。実際の金行価格や加工賃とは完全には一致しませんが、長期的にどれくらい金価格が上がってきたかを見るには分かりやすいと思います。
なぜタイの金価格は上がったのか
タイの金価格が上がる理由は、ひとつではありません。
まず大きいのは、世界的な金価格そのものの上昇です。金は世界中で取引されているため、タイ国内の金価格も国際的な金価格の影響を強く受けます。
さらに、タイバーツと米ドルの為替も関係します。国際的な金価格は米ドル建てで見られることが多いため、同じ金価格でも、タイバーツが安くなるとバーツ建ての金価格は上がりやすくなります。
反対に、バーツ高になると、ドル建ての金価格上昇を少し打ち消すこともあります。
つまり、タイ国内で見る金価格は、世界の金価格、THB/USD為替、タイ国内の金商協会価格、金製品としての加工賃の影響を受けて動いています。
バーツ高・バーツ安と金価格の関係
タイで金価格を見るときは、金そのものの価格だけでなく、バーツの強さも少し意識すると分かりやすくなります。
たとえば、国際金価格が上がっているときに、同時にバーツ安が進むと、タイバーツ建ての金価格はさらに上がりやすくなります。
一方で、国際金価格が上がっていても、バーツ高が進んでいる場合は、タイ国内価格の上昇が少し抑えられることがあります。
タイの金価格は「金そのもの」だけでなく、「米ドルとタイバーツの関係」も一緒に反映されている、というイメージです。
実際に金ネックレスを買うときは加工賃に注意
金行で表示されている価格は、金そのものの価格を見るうえでは便利ですが、実際にネックレスや指輪を買うときには、デザインごとの加工賃が加わることがあります。
タイ語では加工賃を ค่ากำเหน็จ と言います。
シンプルなデザインなら加工賃は比較的低めですが、細かい装飾やデザイン性の高いものは加工賃が高くなることがあります。
そのため、1サルーンの金価格が分かっても、店頭で支払う金額は「金価格 + 加工賃」になると考えておくと安心です。
ここでは、タイで暮らす人が金行価格を読むための生活メモとして扱っています。購入や売却を決めるときは、店頭価格、加工賃、買取価格、為替をあわせて確認してください。
タイの金価格はどこで調べる?
タイ国内の金価格を見るなら、まずは タイ金商協会 の価格を見るのが分かりやすいです。
見る項目は、金製品なら ทองรูปพรรณ 96.5%、販売価格なら ขายออก です。
タイ語で検索する場合は、以下の言葉で探すと見つけやすいです。
- ราคาทองวันนี้
- ราคาทองรูปพรรณ 96.5%
- ราคาทอง 1 สลึง วันนี้
- สมาคมค้าทองคำ
日本語で検索すると投資用の金価格が出やすいため、タイ国内の金行価格を見たい場合は、タイ語で検索した方が早いこともあります。
まとめ
タイの金価格を見るときは、国際金価格やXAU/USDだけではなく、金行で表示される ทองรูปพรรณ 96.5% ขายออก を見ると、ネックレスや指輪などの金製品価格に近い目安が分かります。
1バーツは通貨ではなく金の重さの単位で、1サルーンはその4分の1です。
タイでは金がアクセサリーとしてだけでなく、貯金や軽い投資、場合によっては現金化しやすい資産のように扱われることもあります。
ここ数年で金価格はかなり上がっているため、昔の感覚で「1サルーンなら気軽に買えるかな」と思うと、今の価格に驚くかもしれません。
この記事のウィジェットでは、タイ金商協会の金製品価格をもとに、1バーツ重と1サルーンの目安をタイバーツと日本円で表示しています。実際に購入する場合は、店頭価格や加工賃もあわせて確認してください。